男性美容鍼灸師は不利を覆せ!指名率10%から全店舗統括部長へ昇り詰めたキャリアパス
更新日:2026年4月2日
指名率10%から、全店舗統括の部長へ。
三浦氏が逆境を覆した鍵は、技術だけではなく「見えないところまで気を配る接客」と、終電まで続けた地道な鍛錬でした。
男性鍼灸師が美容分野で評価されにくいと言われる中でも、結果で証明し、半年で店長、現在は店舗事業部部長として全スタッフの働きやすさを整える立場に。
本記事では、不利な状況から成果を積み上げたプロセス、指名が増える具体的な工夫、そして“残業ゼロ・有給100%消化”を目指すマネジメントの裏側までを追います。
プロフィール紹介と鍼灸師になったきっかけ


| 氏名 | 三浦 氏 |
| 所属 | ハリナチュレ 店舗事業部 部長 |
| 入社年次 | (明記なし) |
| 入社前の経歴 | 学生時代からアルバイトしていた整骨院に入社 |
野球少年が鍼灸と出会った原体験

三浦氏が鍼灸と出会ったのは、中学校時代です。
学生時代にしていた野球で肩や肘を痛めてしまった際、その治療としてリハビリで終わってしまうところを、「もう1つの手段として針治療行ってみた」のがきっかけです。

三浦
鍼治療を受けて身体が良くなるという経験に加え、学生時代はプレイができなくなることに対するメンタル的な部分をなかなか相談できずにいました。
そんな時、鍼の先生が親身になって話を聞いてくれたことが、三浦氏にとって一番大きかったと言います。その経験から、自身も「治す側」になりたいと思うようになりました。
「治す」から「美を伝える」への転換

元々は治療をしたいという思いが強かったものの、学校の授業で美容に触れた時に転機が訪れます。
「直すだけが鍼治療じゃないんだな」という気づきがあり、そこから違う悩みにアプローチすることによって、もっとお客様に満足してもらえる、鍼のことを知ってもらえるのではないかと考えました。

三浦
そこで「美容鍼をもっと活用していたら鍼のこう認知度というか、もっと良さしてもらえるんじゃないかなって」と思い、美容鍼灸師を志すようになりました。
美容鍼灸師への挑戦と圧倒的な不利からのスタート

美容鍼灸師を目指し始めた三浦氏でしたが、新卒では美容鍼灸院ではなく、学生時代からアルバイトしていた整骨院に入社しました。
その背景には、性別による業界の壁がありました。
業界の常識による転職への反対

最初、整骨院に入社した理由の一つは、その整骨院が院長先生一人で運営していたため、自分が退職すると院長先生一人になってしまうという事情があったためです。
しかし、それ以上に大きな要因として、美容鍼灸は「結構女性の鍼灸士がやる事が多くて」、「メンズってよりは女性ですよみたいな形だった」と学校の先生からも反対されたことが挙げられます。

三浦
その後、院長先生が医者の道へ進むことになったため、改めて美容鍼灸にチャレンジしたいと思い、美容鍼灸院を探し始めました。
指名率10%からの逆転劇

Webサイトで「美容鍼」と検索してヒットしたのが、たまたまオープン予定だったハリナチュレの錦糸町店でした。
立ち上げに興味があったため入社しましたが、入社後はやはり男性鍼灸師ということもあり、壁に直面します。

三浦
「美容の悩みだったらやっぱ女性の方がすごい話が通じるわけですよ」という状況から、なかなか指名をいただけず、結果がついてこない日々が続きました。
その結果、入社して半年くらいは、指名率が10%程度にとどまるという、非常に不利な状況でした。
そのため、「美容終わりはやっぱ女性だよって言われたことにやっぱまた来ても難しいのかな」と正直思った時期もあったと語ります。
終電までの練習で掴んだ技術と接客のコツ

この低迷期を脱するために、三浦氏が変えたのは、まず「接客の仕方」でした。
- 見えない部分の丁寧な配慮:ベッドのシワやベッドのホコリ、シャーレ(鍼を置く容器)の毎回消毒など、お客様から見えないかもしれない一つ一つのことを非常に丁寧にやるようにしました。
- 細やかな気遣い:「すごい良い対応をしようとかってあんま思ってなくて」どちらかというと気遣いをしようと意識しました。

三浦
例えば、タオルをバサッとかけるのではなく「スーってかけてもらった方がすごい嬉しい」だろうという配慮や、お客様が起き上がったら次に履くだろうスリッパを出してあげるなど、「何かこう1つの行動とか声かけみたいないところ」を意識しました。
- 技術の向上:鍼を打つ際、お客様が「ズンってきたりとかチクってきたりした時」にビクッとなってしまうことが多いことに対し、声かけを丁寧におこないました。また、技術を高めるため、前院長と共に「終電まで毎日こう練習させてもらった」と言います。
この地道な努力を半年間続けた結果、指名率は30%、40%と徐々に上昇し、最終的に吉祥寺店の店長に就任しました。
部長職へ昇進したキャリアと現在の仕事内容

三浦氏は、入社後半年ちょっとで店長に昇進し、現在は全店舗の数字管理やスタッフマネジメントを行う「店舗事業部の部長」を務めています。
そんな彼のキャリアパスは、やる気と実績が正当に評価されるハリナチュレの社風を体現しています。
意欲と実績による異例のスピード昇進

三浦氏は、会社から「店長をやってください」とお願いされて店長になったのではなく、「自分がやりたくてやらしてもらった」という形です。そのために数字を上げ、やりたいことを実現するプロセスを踏みました。
入社して半年ちょっとで店長に就任したことは「かなり早いです」が、ハリナチュレは昇進のスピードが早く、他の会社とは少し違いがあります。

三浦
年功序列ではなく「やる気がある子は上に行くのは早い」環境です。
昇進するためには、「数字を作ったりとか逆算して行動したりとか」できることが重要であり、年齢は一切関係ありません。また、昇進の評価は、実績(数字)とやる気(意欲)の両方が必要であり、頑張った分だけ評価してもらえる環境がハリナチュレの強みだと感じています。
店舗事業部部長としての業務と多忙な一日

現在の三浦氏の仕事は、店舗事業部の部長として、主に店舗の数字の管理、スタッフのマネジメント、店長のマネジメントなどを行うことです。
この日のスケジュールは、「吉場寺で朝2件を施術させていただいて」、その後、錦糸町で新卒の研修を行い、最後に事業部の課長とミーティングをするというものです。

三浦
多忙なスケジュールの中、現在も「ありがたいことに指名もいただいてる」ため、指名のお客様は引き続き施術を担当しています。
お客様との関係性が深く、2年以上通われている指名のお客様は、スタッフというより「どっちかっていうとなんかお母さんみたいな存在」であり、プライベートな話や相談を受けることもあります。
管理職としてのやりがいと教育への情熱

部長として現場を離れる時間が増えた三浦氏ですが、現在は「研修の方が好き」だと語っています。
その理由は、研修生が技術を身につけて喜んでいる顔を見るのが好きだからです。さらに、鍼灸師としての技術が増えることによって、研修生が「もっとお客様にやってあげたい、もっと満足させたい」という良い方向に働くため、結果的に施術者側もお客様も満足度が上がると考えています。
教える際に意識しているのは、研修が終わって現場に配属されて1日目から「新人感」が出て欲しくないということです。自身が新人時代に数字が取れず、うまくいかなかった経験があるため、後輩には同じ思いをしてほしくないという気持ちが強いのです。

三浦
また、「初日からもプロとして出るように」意識させ、具体的には「タオルのかけ方とか触る前の声かけ」など、意識で変えられるところを伝えています。
会社の成長を支えるマネジメントと将来のビジョン

三浦氏が現在最も力を入れている仕事は、「みんなに輝いてもらうためにみんなが働きやすいように」という環境整備です。
スタッフ満足度を高めるホワイトな職場環境

三浦氏は、過去の経験から会社が成長していく上でスタッフ間の摩擦や、お客様の不満を現場で聞くことがありました。そこで、スタッフの満足度とお客様の満足度を両立させる環境を作ることに尽力しています。
実際に、残業はほぼゼロで、有給は100%消化できる環境を整備しています。

三浦
さらに、勤怠管理を徹底し、勤務時間内に研修を行うなど、スタッフが「楽しく楽に働いて欲しい」という思いがあります。
上司である社長からは、三浦氏の「難しいこととかだったりできないことに向き合っていくっていうところ」の姿勢が評価されており、「普通の人」が事業の責任者になっていくストーリーは、鍼灸師のキャリアとして夢がある話の一つです。
「三浦社長」の誕生と壮大なビジョン

三浦氏が今後の目標として掲げるのは、「ハリナチュレの未来は今僕が作ってるマニュアルとかルールとかを他の後輩のスタッフたちに落とし込んでもらってそれを使ってやっぱ楽しく楽に働いて欲しい」ということです。

三浦
その上で、お客様からもスタッフからも感謝される会社が大きく成長していくことを望んでいます。
さらに、社長は「ゆく将来的に」ハリナチュレという事業部門が独立して会社になった時に、「彼みたいな人間がハリナチュレに入って、こう上がっていく人間に社長とかをやって」もらいたいという個人的な期待を寄せています。
三浦氏自身も「まだまだ広げたいです」と意欲を見せており、その壮大なビジョンに向けて日々取り組んでいます。
具体的な数字やエピソード

- 入社後半年は指名率が10%程度だった。
- 終電まで毎日練習し、技術と接客を磨いた。
- 半年後から指名率が30%〜40%半年ちょっとで店長に昇進した。
- 現在は全店舗を統括する店舗事業部部長を務める。